腕が上がらなくなった、あなたへ
時期によって、すべきことが変わります
髪を結ぶとき、服の袖を通すとき、後ろのホックを留めるとき。腕が思ったところまで上がらない。
夜、寝返りをうったときの痛みで目が覚める。こうなると日常の動作がひととおりつらくなります。
※ 転んだあとに動かせなくなった/腕に力が入らない/しびれを伴う/発熱がある。こうした場合は、まず整形外科を受診してください。腱の断裂や骨折のことがあります。
時期によって、やってよいことが違います
痛みが強い時期は、動かしすぎないほうがよいことがあります
じっとしていても痛む、夜に目が覚めるほど痛む。この時期に無理に動かすと、かえって炎症が長引くことがあります。
この時期にできるのは、肩そのものではなく、肩以外の場所をゆるめることです。首、背中、肋骨、反対側の肩。肩を楽に使うための土台を整えておきます。
痛みが落ち着いてきたら、動く範囲を広げていきます
じっとしていれば痛まなくなったら、少しずつ動く範囲を広げる段階です。ここで何もしないと、硬いまま固まってしまうことがあります。
当院では、肩甲骨の動き、肋骨の動き、背骨のそり方を確認しながら、どの方向から広げていくかを組み立てます。
どちらの時期かを、まず確かめます
同じ「五十肩」でも、この2つでやることは逆になります。だから最初に、いつから・どんなときに痛むのか・夜間痛があるかをうかがいます。
肩だけを見ない理由
腕を上げる動作は、肩の関節だけでできているわけではありません。
- 肩甲骨が背中の上をすべるように動く
- 肋骨と背骨が、わずかに反る・ひねる
- 反対側の身体が、バランスを取る
このうちどれかが止まっていると、肩の関節だけに負担が集まります。肩が上がらない方の背中を確認すると、肩甲骨がほとんど動いていないことがよくあります。
骨粗しょう症のご指摘を受けている方、骨折の経験がある方は、問診の際に必ずお聞かせください。手技の選び方を変えます。
ご自宅でできること
- 痛む側を下にして寝ない。抱き枕やクッションで腕を支える
- 痛みが強い時期は、振り子のようにぶら下げて揺らす程度にとどめる
- 着替えは、痛む側の腕から袖を通す(脱ぐときは逆)
- 温めると楽になるか、冷やすと楽になるかを確かめておく
最後のひとつは、施術方針を決めるときの手がかりになります。どちらが楽かをお聞かせください。
どの時期かを見分ける目安
五十肩は、おおまかに3つの時期をたどるとされています。問診では、いまどの時期にあるかを一緒に確かめます。
痛みが強い時期
じっとしていても痛む。夜、寝返りで目が覚める。この時期は動かす量を増やすより、炎症が落ち着くのを待つ面が大きくなります。
この時期にできるのは、肩そのものではなく首・背中・肋骨・反対側をゆるめること。肩を楽に使うための土台を整えておきます。
固まってくる時期
じっとしていれば痛まないが、動かせる範囲が狭い。ここで何もしないと、硬いまま固まってしまうことがあります。少しずつ範囲を広げていく段階です。
ゆるんでくる時期
範囲が戻りはじめる時期。ここでしっかり動かしておかないと、狭いまま落ち着いてしまうことがあります。
※ 時期の進み方には個人差があり、必ずこの順にたどるわけではありません。実際の状態を見て判断します。
よくある誤解
「痛いけど動かしたほうが早く治る」
痛みが強い時期に無理に動かすと、かえって長引くことがあります。「痛みをこらえて上げる」ことが必要な時期と、そうでない時期があります。
「1年経てば治る」
痛みは和らぐことが多いのですが、動かせる範囲が狭いまま落ち着いてしまう方もいらっしゃいます。髪を結ぶ、後ろのホックを留めるという動作が戻らないままの方は実際にいます。
「反対の肩は関係ない」
片側が終わってから反対側に出る方がいらっしゃいます。また、痛む側をかばって反対側を使いすぎていることもあります。両側を確認します。
日常の工夫
- 着替えは、痛む側の腕から袖を通す(脱ぐときは健側から)
- 痛む側を下にして寝ない。抱き枕やクッションで腕を支える
- 高い場所のものは、踏み台を使って腕を上げずに取る
- 重い荷物は健側で持つ。ただし偏りすぎないよう注意する
- 温めると楽か、冷やすと楽かを確かめておく
最後のひとつは施術方針を決めるときの手がかりになります。どちらが楽かをお聞かせください。
よくあるご質問
五十肩は放っておけば治ると聞きました。
時間の経過とともに痛みが和らぐことは多いのですが、動く範囲が狭いまま固まってしまうことがあります。髪を結ぶ、後ろに手を回すといった動作が戻らないまま、という方も実際にいらっしゃいます。時期に合わせて手を打っておく意味はあると考えています。
夜中に痛くて眠れません。施術を受けられますか?
受けていただけます。ただし痛みが強い時期は、肩そのものを無理に動かすことはしません。肩以外の場所をゆるめることが中心になります。整形外科を受診されていない場合は、先に一度ご相談ください。
動かしたほうがよいのか、安静にすべきなのか分かりません。
そこを確かめるところから始めます。いつから痛むのか、じっとしていても痛むのか、夜間に目が覚めるのか。これによってやることが変わります。
注射やリハビリを受けています。整体も受けてよいですか?
主治医の方針を優先してください。そのうえでご相談いただけます。受けている治療の内容を問診の際にお聞かせください。
両肩とも痛いのですが。
片側が終わってから反対側に出る方もいらっしゃいます。両側を確認しますので、それぞれどの時期かを見たうえで進めます。
施術時間と料金を教えてください。
オステオパシー整体は60分 8,800円、30分 5,500円です(2026年9月1日改定)。時期の見極めと確認にお時間をいただくため、初回は60分のコースをおすすめしています。
腕を上げる運動は家でやったほうがよいですか?
時期によって変わります。痛みが強い時期に無理に上げると長引くことがあります。いまどの時期かを見たうえで、やることとやらないことをお伝えします。
家事ができなくて困っています。
どの動作が特につらいかをお聞かせください。やり方を変えることで負担を減らせる動作があります。洗濯物を干す、髪を洗う、エプロンの紐を結ぶなど、具体的に伺います。
※ オステオパシーは医療行為ではなく、病気の診断・治療を目的とするものではありません。症状の改善や消失をお約束するものではなく、施術による変化の感じ方には個人差があります。通院中の方は主治医の指示を優先してください。お薬については処方された医師にご相談ください。転倒後に動かせない、力が入らない、しびれを伴う場合は、腱の断裂や骨折の可能性があるため整形外科を受診してください。