首が前に出てきた、と言われた方へ
首だけを診ない理由
横から撮った写真を見て、自分の首の前の出方に驚いた。病院でレントゲンを撮って、ストレートネックと言われた。
首のカーブは、頭の重さを受け止めるためにあります。そのカーブが減ると、受け止める仕事が筋肉のほうに回ってきます。
※ 首の痛みに加えて、腕のしびれや力の入りにくさがある/手先が不器用になった/足がもつれる/排尿に異常がある。こうした場合は、首の神経や脊髄に関わることがあります。まず整形外科を受診してください。※ 整形外科での診断や治療を受けている方は、その方針を優先してください。
頭は、思っているより重いものです
成人の頭は、おおよそ5キロから6キロあると言われます。これが背骨の真上に乗っていれば、支えるのに大きな力は要りません。
ところが前に出ると、首の後ろの筋肉はてこの原理で何倍もの力を出し続けることになります。「こっているから揉む」では追いつかないのは、このためです。
なぜ前に出るのか
- 画面を見る時間が長く、目線より下にある
- 老眼が進んで、見えにくさを首で補っている
- 背中が丸くなり、その上で前を見るために首が前に出る
- 枕が高すぎて、寝ているあいだも首が前に曲がっている
首だけを診ない理由
土台は胸郭です
首は胸郭の上に乗っています。背中が丸くなって胸郭が固まっていれば、その上の首は前に出るしかありません。
「姿勢を良くしなさい」と言われて胸を張っても、胸郭そのものが動かなければ数分で戻ります。先に動く範囲を取り戻すのが順番です。
目の使い方
遠近両用の眼鏡は、下のほうで近くを見る構造です。デスクの画面を見るときに顎が上がりやすく、首の後ろが縮みっぱなしになります。
眼鏡の度数を最後に合わせたのはいつか。画面の高さは適切か。施術より先に、ここを確かめていただきたいところです。
あごと呼吸
首が前に出ると、あごの位置も変わります。くいしばりが強くなる方、呼吸が浅くなる方がいらっしゃいます。首・あご・呼吸はひと続きとして確認します。
当院で確認していること
- 横から見たときの、耳と肩の位置関係
- 首を前後左右に動かしたときの範囲と左右差
- 胸郭と背骨のそり、ひねりの範囲
- あごの開き方
- 肋骨の動きと呼吸の深さ
- 枕の高さ、寝る姿勢
首を勢いよくひねって鳴らす手技は行いません。やさしい力で働きかけます。
骨粗しょう症のご指摘を受けている方、骨折の経験がある方は、問診の際に必ずお聞かせください。手技の選び方を変えます。
よくある誤解
「ストレートネックは治らない」
背骨のかたちそのものは簡単には変わりません。ただ、動く範囲と筋肉の働き方は変わる余地があります。見ているのはそちらです。
「首を引っぱれば伸びる」
牽引は医療機関で行われることがありますが、自己流で強く引くのは避けてください。
「高い枕のほうが楽」
楽に感じる高さが、首にとって良いとは限りません。横向きと仰向けで必要な高さも違います。いまの枕で朝どこが固まっているかを手がかりに考えます。
ご自宅でできること
- 画面の高さを上げる。ノートパソコンなら台を使う
- 1時間に一度、上を向く動作をゆっくり数回
- 顎を軽く引いて、後頭部を天井に引き上げるイメージで数秒
- 枕の高さを見直す。首が反るほど高いものは避ける
- 眼鏡の度数を確認する
どれも小さなことですが、1日に何時間も続く姿勢のほうを変えるほうが、週に一度の施術より効くことがあります。
よくあるご質問
レントゲンでストレートネックと言われました。
診断の内容と、主治医からの指示を問診の際にお聞かせください。骨のかたちを変えるものではありませんが、動く範囲と使い方は確認できます。
腕がしびれます。
首から来ていることがあります。ただし、力が入らない、手先が不器用になったという場合は、まず整形外科を受診してください。
枕を買い替えたほうがよいですか?
買い替える前に、いまの枕で朝どこが固まっているかを確認させてください。身体の側が整うと、同じ枕でも変わることがあります。
施術時間と料金を教えてください。
オステオパシー整体は60分 8,800円、30分 5,500円です(2026年9月1日改定)。初回は問診とご説明にお時間をいただくため、60分のコースをおすすめしています。
強く揉まれるのは苦手です。
やさしい力で働きかける方法です。勢いよくひねって鳴らすような手技は使いません。強く揉むこともしません。つらいときは遠慮なくお伝えください。
完全個室ですか?
完全個室・完全予約制です。施術台は1台のみで、ほかの方と顔を合わせることはありません。院長が最初から最後まで担当します。
どのくらいのペースで通えばよいですか?
痛みが強い方、つらさが長く続いている方には、まず5回ほど続けてお越しいただくことをおすすめしています。施術のあと1週間ほどは身体が整い続けるため、最初は週に1回が目安です。その後は2週に1回で様子を見て、落ち着いてきたら月に1回のメンテナンスへ移していきます。お仕事の都合で間隔が空く方には、その範囲でできることをご提案します。回数や期間をお約束するものではありません。詳しくは通院ペースの決め方をご覧ください。
施術のときに、関節が鳴ることはありますか?
勢いよくひねって鳴らすような手技は使いませんが、動かしているときに関節が小さく音を立てることはあります。身構えるような衝撃や大きな音ではありません。音が苦手な方は、先にお聞かせください。
※ オステオパシーは医療行為ではなく、病気の診断・治療を目的とするものではありません。症状の改善や消失をお約束するものではなく、施術による変化の感じ方には個人差があります。通院中の方は主治医の指示を優先してください。お薬については処方された医師にご相談ください。腕のしびれや脱力、手先の不器用さ、歩きにくさを伴う場合は、首の神経や脊髄に関わることがあります。まず整形外科を受診してください。